創るcollaboration
村瀨 朋子

村瀨 朋子
1969年生まれ

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《手紙形式》

きっと良いこと待ってるよ♪

"なんて、カラフルでポップで、ワクワクすること盛り沢山な学校なんだろう!"
 大阪デザイナー専門学校、イラストレーション科の学科紹介HPを見た時、思いました。

 学生の皆さん、こんにちは!
 私はこの度、皆さんの描いた絵とコラボレーションさせて頂く、文章教室の生徒で村瀨朋子と言います。
 私は、専業主婦をしています。年齢は四十代半ばなので、皆さんのご両親と、年が近いかもしれません。
 家族は、メタボ気味の夫と、学校では運動系の部活に励み、家ではボーッとしている超マイペースな高二の息子の三人家族です。

 皆さんは、絵を専門に勉強したくて、この学校に入学されたと思うのですが "絵を描きたい!" と思ったきっかけは、何ですか?
 私は今、文章教室に通っていますが、私の『書く』事のきっかけは、少し複雑でした。

 今から六年半前、三八才だった私は『自分史講座』を受講しました。
 私が受講した自分史講座とは、これまでの自分の人生を振り返り、中心になるテーマを決め、一年かけて自分の気持ちを原稿用紙一五枚にまとめる、という講座です。
 当時、とにかくよく動くやんちゃな一〇才の息子の母親として、精一杯頑張っていた私は、痩せこけて、体調を崩し、精神的にも肉体的にもズタボロでした。
 その原因は、私と母との関係にありました。
 私は子供の頃、しつけが厳しく、すぐに手を上げる母が、とても怖くて "愛されていないんだ" と本気で思っていました。けれども、成人してからの私と母は、仲が良かったので子供の頃の記憶は、遠のいていました。
 それが、結婚し自分が母親になり、子育てをしていると、不思議な事に、自分の子供の頃の母親との記憶が、鮮明に甦ってきました。
 私の中に "母が怖い" "母に愛されたい" と泣き叫ぶ、幼い頃のもう一人の自分がいて、その子が母の事を激しく恨み、大人の私でもコントロール出来なくなりました。
 そんな時、偶然見かけた『自分史講座』で、幼い頃の辛い記憶を吐き出す事にしたのです。
「もう、無理」何度も思いながら "私と母の葛藤" というテーマで、自分史を書きました。
 講師は、今の文章教室を主宰している松尾先生でした。のたうちまわる私を支え、一年かけて、ゴールまで導いてくれました。
 書き終えて、私の心と体に変化が生まれました。母を恨んでいた幼い頃の私が、母を受け入れ許す事ができ、体調も良くなりました。
 それ以降、私の人生は、好転し始めました。

 私は『書く』事で、自分自身が成長できると信じています。
 書いている時は、頭の中が渦巻いて相当苦しいけれど、その先には、きっと良い事が待っている、と思っています。
 皆さんも『描く』事で、間違いなく成長されると思います。
 一緒に、新しい物が生み出せるコラボ企画が、今から楽しみです☆





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